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「徳島新聞社、阿波おどりの振興基金創設を提案」報道で「見解」を掲載。2018年4月12日のニュース報道に合わせて、徳島新聞社が「見解」を発表しています。かなり長文なので、整理してみました。

 徳島市で開く阿波おどり事業で4億円を超える累積赤字が発生している問題で、事業を徳島市観光協会と主催してきた徳島新聞社は12日、阿波おどりの振興に向けた基金の...

 

「徳島市の阿波踊り 徳島新聞社の見解」を整理

徳島市の阿波踊りの累積赤字問題を巡り、昨年5月末の週刊誌報道以降、徳島新聞社に対してさまざまな批判や運営に関する疑問の声が寄せられました。共催者であった市観...

赤字が膨らんだ主要因

  1. シャトルバスの運行費
  2. 荒天による踊りの中止
  3. 演舞場パイプスタンドの修繕・更新
  4. 不適切な会計処理(構造的な要因)

1.シャトルバスの運行費

臨時駐車場と市内中心部を結ぶシャトルバスを(明石海峡大橋が開通した)1998年から導入し、当初5年間は無料運行→1億2,300万円借入金が発生

2.荒天による踊りの中止

  • 1996年は2日中止(台風の影響)
  • 2003年は1日中止(降雨)

有料演舞場のチケット払い戻し等で6,600万円の借入金が発生

3.演舞場パイプスタンドの修繕・更新

数次にわたる修繕と更新により1億2,500万円の借入金が発生

(1~3の合計借入金は3億1,400万円)

4.不適切な会計処理(構造的な要因)

2018年2月5日の調査報告書の指摘→
「原則とされる複数見積契約の方式をとらずに契約している事例や支出の根拠となるべき契約書、請求書等の徴収・確認を十分に行わないまま、漫然と支出している事例が見受けられる」

 

赤字解消のための努力

2003年ー2004年に大改革

徳島新聞社と観光協会が協議しながら改革を進めた。

  • 2003年 シャトルバスの有料化
  • 2004年 有料演舞場の二部入れ替え制や指定席の導入、全国のコンビニを通じた有料演舞場チケットの販売開始

3年前から改革実践の呼びかけ、改革案提案

  • 演舞場設営の随意契約の見直し
  • 元町おどり広場の経費節減の改革案

上の改革案を提案するも、観光協会側の反対で前進しなかった。

 

共催者としての累積赤字の責任

役割分担があった

  • 観光協会は事業特別会計(財布)を管理
  • 徳島新聞社は演舞場の現場運営、前夜祭等の運営全般

責任逃れをするつもりはない

会計運営上の権限はなかったが、もっと積極的に収支の開示を求めるなど、会計運営の正常化を促す機会を十分につくれてこなかった。

(新聞社としての)言論機関として、巨額の累積赤字にメスを入れてこなかったことも反省点の一つ。

 

協会の累積赤字を補填する考えはあるか

協会との信頼関係は崩れ去った

累積赤字を巡る昨年5月末の週刊誌報道では、協会幹部の発言を基にした虚偽の情報が流され、多くの事実誤認に基づく弊社への誹謗・中傷が今なお続いています。累積赤字を生み出す協会の構造的問題を改革しようと弊社が呼び掛けたことへの反発だったのかもしれませんが、このことで協会との信頼関係は崩れ去りました。

徳島新聞社の「見解」より引用

観光協会の債務返済に協力することは難しい。補填する考えもない。法的な義務もない。

徳島市の負担(=税金)が心苦しい

しかし、このままでは協会の累積赤字の損失補償をしている市に対して負担が求められることになります。借金返済の原資は税金です。この点は大変心苦しく、弊社は共催者として一定の責任があることを重く受け止め、今回新たに阿波踊り振興基金(仮称)を創設することにしました。

将来の阿波踊りの安定運営、振興発展のため、弊社は基金に積むための原資として、市に3億円の寄付を予定しています

徳島新聞社の「見解」より引用

 

主催者参加の経緯と地位利用による利益の有無

共催は1972年から始まった

従前は各種団体が数カ所で踊り桟敷(演舞場)を運営。→演舞場の運営母体を一本化するため観光協会が設立された。

観光協会から徳島新聞社へ共催の要請があった。

  • 協会だけでは(運営の収入源となる)看板広告を集めることが困難
  • 広報力強化の観点

会計はノータッチ、運営に関わる

  • 単独主催してた選抜阿波踊り退会の入場料収入を協会の事業特別会計に繰り入れした。
  • 所有していた桟敷を観光協会に無償譲渡

観光協会だけでは実際の運営ができないため、事業に関わってきた。

 

主催者の立場を利用し、多大な利益を得ている?

売上は全て協会の特別会計に入っている

有料演舞場や選抜阿波踊り大会などのチケット代の一部が弊社の収入になっているとの書き込みがネット上などにありますが、そのような事実は全くありません。売り上げは全て協会の特別会計に入っており、特別会計から弊社への還流もありません。

徳島新聞社の「見解」より引用

広告看板の募集営業を長年続けてきたのは事実

手数料は広告料の15%

阿波踊り事業の収入源を確保するために弊社がその営業力を生かして広告看板を募集し、その際に広告料の15%の手数料を得ています。

この手数料は一般的な広告代理店の手数料と比べても高い数字ではなく、むしろ低い数字です。

徳島新聞社の「見解」より引用

広告収入は通常の営業活動の範囲

また、阿波踊り期間中に弊紙に掲載される協賛広告を通じても一定の広告収入を得ていますが、これは通常の営業活動であると理解しています

徳島新聞社の「見解」より引用

 

チケットの買い占め疑惑

主催者枠は一定枚数を確保している

一般のコンサート等と同様

チケットについては一般のコンサートやスポーツイベントと同様、一般発売前に主催者枠として一定枚数を確保しています。例えば昨夏の有料演舞場チケットの場合、4日間の総席数11万5141枚のうち、弊社が1万3670枚(11・9%)、徳島市観光協会が1万8819枚(16・3%)を最終的に購入しました。

徳島新聞社の「見解」より引用

 

確保するチケットの内訳
  1. 阿波踊り連関係者用
  2. 企業連・協賛企業用
  3. 旅行業者用

阿波踊りを盛況かつ円滑に運営するのが目的。

 

利益還流はない

主催者枠として確保したチケットの売り上げは全て観光協会の阿波おどり事業特別会計に納めており、弊社への利益還流は一切ありません。

弊社が確保するチケットの中には招待チケットも含まれますが、これも弊社が定価で購入したチケットを関係者に融通しているものです。招待チケットは「払い戻しできません」とのスタンプを押し、雨天中止になっても協会の特別会計になるべく損失が出ないよう、弊社が全部を買い取る形にしています。

徳島新聞社の「見解」より引用

 

再検討はする

主催者としての確保枚数も決して多いとは考えていませんが、土・日曜日分は一般発売時に購入しづらくなることがあったのも事実です。弊社が引き続き阿波踊り運営に携わることができれば、主催者枠のチケット購入数などを再検討し、より望まれる運営に努める方針です。

島新聞社の「見解」より引用

 

【参考資料】

下のグラフは「調査報告書」のデータをもとに私が作成したものです(単位:千円)

徳島新聞社の見解の中の借入金発生のタイミングはほぼ整合性がとれています。

阿波おどりの徳島市観光協会の借入残高推移グラフ

 

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