大瀧詠一が語った映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の楽しみ方

人気映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のクライマックスのダンスパーティシーンは普通に観ていても面白いです。さらにあの大滝詠一がマニアックな視点からこの映画の興味深さと楽しみ方を教えてくれます。(文中敬称略)

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映画のクライマックスはダンス・パーティでの演奏シーン

1985年に公開され、今でも根強いファンがいる映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」。クライマックスとも言えるシーンは、過去へタイムスリップした主人公がダンスパーティーでチャック・ベリーのJohnny B. Goode を演奏するシーンです。

Chuck Berry – Johnny B. Goode

ステージバンドの負傷したギタリスト(=チャック・ベリーのいとこの設定)の代わりにギターを演奏することになった主人公。その演奏を見た「いとこ」がチャック・ベリーへ電話するというタイムパラドクス(=時間軸の矛盾)が起きます。

Johnny B. Goode – Back to the Future (9/10) Movie CLIP (1985) HD

大瀧詠一が唸る、気合が入った音楽シーン

このクライマックスの演奏シーンについて、日本音楽会の重鎮「大瀧詠一」の興味深いインタビュー記事を見つけました。

ミュージシャン必見の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」by大瀧詠一

大瀧:チャック・ベリーにはじまって、ダック・ウォークがあって、60年代あたりから少しずつ、ロック・ギターのスタイルがワイルドになっていくわけです。途中はジミー・ヘンドリックスとかフーのスタイルになって、アンプを壊したり、たたきつけたりする。あれはフーもやりましたしジミー・ヘンドリックスもやった。歯でかじったのは、ジミー・ヘンドリックスのスタイルなんです。

小林:背中のほうで弾きますね。

大瀧:あれもチャック・ベリーが得意でした。そういうのも含めて、ギター・スタイルが一挙に時代をさかのぼって、再現されるわけです。あのシーンで。

キネマ旬報「映画に連れてって」/小林信彦 より引用

大滝詠一は、この映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のダンス・パーティのシーンには「仕掛け人」がいることを指摘しています。

グラミー賞も受賞した音楽プロデューサー「デイトン・バー・”ボーンズ”・ハウ(Dayton Burr “Bones” Howe)」です。

大瀧:最後のクレジットを見てて分かったのは、あそこのシーンの前まで使われていた音楽は、普通にレコード名が書いてあっただけなんですけど、あのシーンにはスーパーバイザーがいるんです。

ボーンズ・ハウといって、BONESは骨で、これはニック・ネームなんですけど、ハウはHOWEと綴る。ウェストコーストのミキサー兼プロデューサーをやってる人なんですよ。彼が、その後に出てくる「アース・エンジェル」とかをスーパーバイズしているんです。

そういうほんとうのプロを、あのシーンだけに呼んできて、抜けているギター・スタイルはないか、もっと他のがあったんじゃないかと時代考証をやったんじゃないかと思うんですね。そこの一か所にプロを呼んでくるあたりは、さすがですね

キネマ旬報「映画に連れてって」/小林信彦 より引用

ボーンズ・ハウが手がけた代表的なグループは「フィフス・ディメンション(The Fifth Dimension」。

↓の曲は、全米チャートNo.1の『輝く星座/レット・ザ・サンシャイン・イン “Aquarius/Let the Sunshine In” 』(1969年)

The 5th Dimension – Aquarius / Let the Sunshine In (The Flesh Failures) (Audio)

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