しらを切る銀行「大好物ゴルフ場案件」会員権販売に責任は全くなしか

投稿日:2018年2月 27日(火) 更新日:

ゴルフ場をを遠目で俯瞰

photoAC

勧誘しても「販売に直接関与はなくシロ」銀行の常識は世間の非常識。ゴルフのプレー熱、ゴルフ会員権への投資熱。この2種類のゴルフ熱に加えて、銀行はゴルフ場案件への熱が尋常ではありませんでした。

巨額のマネーが動くゴルフ場案件

ゴルフ場の造成プロジェクトには多額の仕事とお金が動きます。

銀行にとっては巨額の融資ネタ。また銀行とともにバブル景気を謳歌していたゼネコンにとっては、土地の取得・造成、クラブハウスの建設のまとまった大きな受注が期待できます。銀行とゼネコンがタッグを組むのにはうってつけでした。

 

グアムインターナショナルカントリークラブ

憧れのリゾート地『グアム』でゴルフ三昧!

そんな夢を刺激するゴルフ倶楽部の新規募集が始まったのはバブル絶頂の1990年

岡本綾子プロをコース監修・アドバイザーに迎え、パンフレットにも謳っていました。当時の岡本綾子プロといえば、1987年にアメリカ人以外で史上初のLPGAツアー賞金女王を獲得。同年には年間最優秀選手にも選出され『世界のアヤコ』として大活躍していた頃でした。

世界ゴルフ殿堂(2005年殿堂入り)

 

このグアムインターナショナルCCは1994年(平成6年)にオープンしています。

工事を受注したのは大日本土木株式会社(だいにっぽんどぼく)でした。

グアムインターナショナルカントリークラブ(GICC)の特命受注により、1989年12月に100%子会社であるダイニッポングアムを設立し、1994年2月にゴルフコースとクラブハウスの工事を完成させました。その後市場を見守ってきましたが、1997年6月に撤退しています。

大日本土木株式会社 公式サイト‐海外事業‐グアム から引用

 

バブル銀行とご近所さんの大日本土木

この大日本土木の本店所在地は岐阜県ですが、東京本社にも本社機能を置いています。

登記上の本店所在地は岐阜県岐阜市だが、東京都新宿区(以前は市谷田町にあったが現在は西新宿)にも「東京本社」として本社機能を置く。

大日本土木 ‐ Wikipedia より引用

Wikipediaに(東京本社は)以前は市谷田町にあったが・・・と書いてありますね。富士銀行(みずほ銀行の前身)赤坂支店事件と関係が深い市ヶ谷支店の住所も(東京都新宿区)市谷田町でした。そう、大日本土木と富士銀行市ヶ谷支店はご近所さんだったのです。

最強バブリーな銀行の支店と、そのご近所にあるゼネコン・・・バブルの絶頂期に何が起きるかは容易に想像できると思います。

 

破綻したグアムインターナショナルCCと大日本土木

2002年(平成14年)1月、
グアムインターナショナルCCは破産します。

ゴルフ場経営の(株)グアムインターナショナルカントリークラブ(資本金1000万円、東京都千代田区東神田1-4-13、代表島貫秀之氏ほか)は、平成14年1月15日に東京地裁へ自己破産を申請、同日、同地裁より破産宣告を受けた。・・・中略・・・同社は、1983年(昭和58年)5月に(株)アシビンドーの商号で設立され、・・・中略・・・休業状態に入っていた。その後、89年10月に現商号に変更するとともに、グアム島でのゴルフ場建設事業を具体化させていたが、バブル崩壊による会員権募集の不調から資金が続かず、当時の代表が体調を崩したこともあり事業継続を断念。

93年8月に経営権を東証1部上場ゼネコン、大日本土木の系列にあるゴルフ場運営会社、鳩山スポーツランド(株)(埼玉県比企郡、登記面=東京都新宿区)などに譲渡し、94年3月に同ゴルフ場はオープンされていた。ゴルフ場は空港およびタモンビーチのホテル街から近く(車で10分程度)立地条件には恵まれ、日本からの観光客が入場者の7~8割を占めていた。

しかし、プレイフィー収入は当社の売り上げとはせず、現地法人の売り上げとしたため当社の売上高はほとんど発生していない状態であった。このため、ゴルフ場の運営はこれまで通りグアム現地法人が行い、過大な負債を抱える当社は破産による処理となった。負債は約128億円。

グアムインターナショナルカントリークラブ・破産宣告-椿ゴルフ から引用

 

同じ年の7月、
続いて大日本土木が破綻します(民事再生)。

バブル期に行ったゴルフ場開発などの不動産開発事業への投資により有利子負債が膨らんだことから、2002年7月に民事再生手続開始を申請した。

2000年および2001年に多額の不動産開発関連の損失処理を行い、自己資本比率の低下から、親会社の近畿日本鉄道(近鉄)や取引銀行が引受先として第三者割当増資を実施したものの、最終的には膨大な有利子債に持ちこたえることが出来なかった。民事再生手続は2003年12月に終結している。 現在は、NIPPOおよびJXTGホールディングスの連結子会社であり、近鉄グループの一員でもある。

大日本土木 Wikipedia より引用

 

銀行の常識は世間の非常識

グアムインターナショナルCCの破綻に関して、更に詳しく書かれた記事があります。ここでは銀行の関与も報じています

・・・中略・・・このコースは、大日本土木の施工で、岡本綾子プロをアドバイザーとして、平成6年3月にグアム島にオープン。GICC社100パーセント出資の現地法人の経営だが、2100人以上いると見られる会員からの、総額で40億円を超えるであろう預託金を預かっているのはGICC社で、大日本土木の関連会社である鳩山スポーツランド(株)が発行済み株式の50パーセントを握っている。

その一方で、「普段取引をしている富士銀行の行員に勧められ、プレーに行く気はなかったけど、付き合いのつもりで会員権を購入した」というある会員は、このコースを“富士銀行系列”だと信じ、当時200万円(入会金30万円、預託金170万円)で入会していただけに、突然の破綻はまさに寝耳に水

実際のところはオープンから数年間は芙蓉グループの企業が残り50パーセントの株式を保有していた形跡があるものの、「当初の経緯は知らないが、現在では(残り50パーセントは)大日本土木とも芙蓉グループとも関係ない株主が保有している」(破産管財人の遠藤常二郎弁護士)という。

富士銀行では「以前のことはわからないが、現在では資本関係はない。行員が会員権を販売するということも銀行法で禁止されているのであり得ない」(富士銀行広報)とし、行員による組織的な勧誘については完全否定なので、真相は藪の中。・・・中略・・・

GDO Back9 週刊ゴルフダイジェスト 2002年 2/12号 より引用

米同時多発テロによる観光客激減が引き金大日本土木系のグアムのゴルフ場自己破産

 

ゴルフダイジェストの記事によると銀行の広報が「行員が会員権を販売するということも銀行法で禁止されているのであり得ない」と言ってます。「会員権の購入を勧める」ことは「販売」に該当しないとすれば、広報のコメント通り「あり得ない」ということなんでしょう。

 

そこはまさに『銀行の常識は世間の非常識』。銀行に17年間、銀行の外で12年間過ごして痛感しています。

 

株式であろうが仕組債であろうが、その経緯は関係なく「最後の手続きが合法なルートであれば銀行には何ら責任はない。」

そんな詭弁で誤魔化そうとする体質がもう今は残っていないことを期待します。銀行が明るい未来を追うのであれば。

 
 

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