ペットの病気・ケガへの診断結果に不安がある場合、セカンドオピニオンを受けるのも有効かと。「緊急手術が必要」と急かされたのに→別の動物病院の診断では深刻な結果とならず。ペット保険の特定疾病不担保の実例も合わせて紹介。(文中敬称略)
ペット保険を申し込んでみたその後
2週前のブログ記事 老犬になってからペット保険に加入する場合は選択肢が少ない で、ペッツベスト少額短期保険(PetsBest)のペット保険を申し込んだと書きました。
インターネットで申込してしばらくすると、保険会社から封書が届きました。
”特定疾病不担保”のお知らせ
保険会社から届いた封筒の中に入っていたのは『特定疾病不担保について』というお知らせでした。
簡単に言えば「この病気やケガに掛かった医療費はずっと保険の対象外ですよー」ということです。
インターネットでの申込時に「過去6ヶ月以内に動物病院で診察や診療を受けたことがありますか?」という質問に対して「肩関節脱臼で経過観察中」と告知した内容に対する措置です。
- 特定疾病(保険金が払われない疾病):両側肩関節脱臼、跛行治療※
- 適用期間:全期間
※跛行(はこう=外傷、奇形、その他の疾患により正常な歩行ができない状態)
”特別条件承諾書”を返送する必要がある
特定担保不担保の通知と同封されていたのが『特別条件承諾書』という書類です。
「”特定疾病”には保険が効かないことについて承諾してくださいー」ということです。
まあ、この書類は素直に承諾して返送するしかないですね。
脱臼はくせになりやすいので、もし「経過観察中」でなくて「完治」と入力して告知したとしても「既往の疾病」として保険支払の対象外とされた可能性が高いです。
動物病院のセカンドオピニオン
実は、うちのわんこは、十年近く通った「かかりつけ」の動物病院がありました。
しかし自宅からは車で数十分かかる距離にあることから、最近では近所の動物病院で診てもらうことが多くなっていました。
わんこが片足を上げて歩くようになり、まずは近所の動物病院へ連れて行ったのです。そこで言われたことは・・・
「肩の脱臼は珍しいから、直ぐに外科専門医の手術を受けるべき」
「遅れると二度と戻らなくなるので出来るだけ早いほうが良い」
「紹介状を書くから今すぐその病院へ行きなさい」
私の女房からすると「えーーー!?」とビックリな話です。
治療費がいくら掛かるか分からないこともさることながら、今まで病気知らずのわんこに手術なんて大丈夫なのか? と躊躇してしまったのです。
そして念のため、その足で少し離れた”元かかりつけ”の動物病院にセカンドオピニオンをもらいに行ったのでした。
セカンドオピニオンでは「経過観察」措置となった
かかりつけ病院の院長は、わんこの肩の状態を診て(レントゲン撮影もして)次のようにコメントしました。
「うーん。脱臼してるかどうかは疑わしい」
そして、とりあえずテーピングで肩を固定して1週間、様子を見ることになったのです。
不完全脱臼(亜脱臼)で大事に至らず
肩をテーピングしてから1週間。わんこは片足が着けないので、3本足で起用に歩行していました。
下のリンク先にやはり肩脱臼をしたトイプードルの症例が出ています。ここでも「ちなみに肩関節の脱臼は稀です」と書いてありますね。

最終診断は不完全脱臼(亜脱臼)
1週間後にテーピングを調整して、さらに様子を見ること1週間。するとなんと! テーピングを外して、2週間の経過観察となったのです。
テーピングが外れても怖いのか、わんこはしばらく片足をつかずに歩いていました。
しかし1週間もすると大丈夫だと確信したのか、普通に歩くようになったのです。
経過観察で2週間後に受診すると「完全脱臼ではなく亜脱臼。手術を要するような緊急性はなし」とジャッジされました。
脱臼の程度による分類
ちなみに 脱臼– Wikipedia によると、脱臼にはズレの程度によって2つに分類されるそうです。
完全脱臼(complete dislocation) | 骨同士の関節面が完全にずれ、接触がない。 |
不完全脱臼、亜脱臼(incomplete dislocation) | 関節面に部分的な接触が残っている。 |
うちのわんこは、最初の動物病院では、ざっくり「脱臼」=緊急手術が必要 と診断されました。
しかし結局は、亜脱臼(不完全脱臼)で手術は不要 だったわけです。
ペットにもセカンドオピニオンは有効だった
もし私の女房が機転を利かせてセカンドオピニオンを受けに行かなければ、”家計”にも”わんこ”にも負担が大きい手術や入院に進んでいたかと思うと・・・
嫁アッパレヽ(^。^)ノ
と褒めてあげましょう。