私が最も好きな映画である Swing Time/有頂天時代 のブルーレイがクライテリオン・コレクションからリリースされました。極上のレストアで有名な Criterion によるノイズのないクリアな映像で映画に没頭できます。(文中敬称略)
最も好きな映画の最上位「スイング・タイム」
私がもし「あなたの好きな映画ベスト5を選べ」と言われたら、間違いなくランクインするのは、1936年のアメリカ映画『Swing Time(邦題:有頂天時代)』でしょう。
ダンス映画の伝説ペア フレッド・アステア & ジンジャー・ロジャース/Fred Astaire & Ginger Rogers の代表作です。
フレッド・アステアの追悼上映でも選ばれた作品
フレッド・アステアが亡くなったのは1987年6月で、私が大学3年生の時でした。
実は、私は大学で競技ダンス部に所属していました。
踊りのジャンルは若干異なるものの、華麗でしなやかに踊るフレッド・アステアは神サマのような存在でした。
そして逝去のニュースが流れたしばらく後に、渋谷の映画館で追悼上映が行われました。
フレッド・アステアのパフォーマンスを偲ぶ特別上映会でチョイスされた、特別の作品が SwingTime だったのです。
3回連続で鑑賞~毎回の拍手に驚く
当時の映画館のほとんどは毎回入れ替え制をとっていませんでした。シートに座り続けて好きなだけ繰り返して映画を観ることができたのです。
この追悼上映の SwingTime も、私は初回から館内に居座り続けて3回連続で鑑賞しました。
3回続けて観て、とても驚いたことは、映画が終わった途端に客席から割れんばかりの拍手が沸き起こったことでした。
日本の映画館ではとても珍しい光景です。この後でも、私が客席の拍手を聞いたのは マイケル・ジャクソン/Michael Jackson の遺作である This Is It くらいです。
”極上レストア”クライテリオン・コレクション発売
2019年6月、このお気に入り映画 SwingTime がクライテリオン・コレクション(The Criterion Collection)のブルーレイとして発売されました。
クライテリオン/Criterion は、映画の高品質なレストアに定評があります。私は昔に黒澤明監督映画『七人の侍』のクライテリオン版DVDを入手してから、極上の仕事ぶりにすっかりファンとなっています。
ノイズのない鮮明な画像に引き込まれる
クライテリオン・コレクションの Swing Time は、もう「さすが!」の一言。大昔のモノクロ映画にありがちなフィルムノイズやぼんやりが綺麗に取り除かれています。
タップの音も、心なしか臨場感を増しているように感じます。
「モノクロ映画のフィルムノイズも味があって良い」という意見も見聞きします。
しかし、やっぱりノイズなんか無い方が良いです。
より深く映画の世界に入り込んでいけます。
他のアステア作品もぜひクライテリオンで出してほしい!!
Fred Astaire & Ginger Rogers の映画からクライテリオン・コレクションに採用されたのは、まだ Swing Time のみです。
やはり名作であるとの判断なのでしょう。
他のフレッド・アステア作品映画についても是非、極上のレストアを施してリリースしてほしいと切に願うのです。