羊羹のとらやから意表を突くDM(ダイレクトメール)が届きました。巧みに興味と関心を引き、かつシンプルなメッセージを「決め球のストレート勝負」で強く印象づける・・・超老舗のこれまでにない大胆なスタイルに感銘を受けました。(文中敬称略)
羊羹のとらやから風変わりなDMが届いた
高級羊羹で有名や虎屋(とらや)からDMが届きました。
お中元やお歳暮シーズンの前には必ずカタログが届きます。しかし今回は時期外れなタイミングです。
「ん?」
さらに(従来のイメージからすると)相当に風変わりな形のモノが届いたのです。
薄いビニール袋にオレンジ色のペーパー1枚!?
オレンジ色の怪しい紙1枚だけが入ったビニール袋!?
老舗の「とらや」から届くお知らせは、いつも質の良い封筒に入っています。
そのため、このビニール袋の郵送物は大変に異様な印象を受けました。
季節の「新栗まつり」を強く印象づけ関心を呼び起こす
ペラペラのビニール袋に「ナニゴトか?」と思った私は、早速に封を切って中身を取り出しました。
ペーパーの裏にも何もありません。
オレンジ紙の上部に貼り付けられているパーツは圧着式になっています。剥がしてみましょう。
中には『新栗まつり』のお知らせが!!
変な形をした圧着シールを剥がしてみると『新栗まつり』のお知らせがありました!!
なるほどー。これは栗の形だったのですね。オレンジ色は栗を象徴したカラーでした。
「いつもと違うぞなんだコレ?」
↓
「シールを剥がす」
↓
「そうか、栗の季節なんだー!」
これらの一連の流れによって、私の頭の中には完全に栗だらけになりました。
紹介する商品も、定番商品である小型羊羹の「新栗」一本をアピールしてくる・・・
もう不思議と、栗の和菓子が食べたくなります。してやられました。
創業500年の超老舗でも失わない斬新さ
とらやは室町時代(1336年~1573年)の後期に京都で創業した、実に500年近い歴史を持つ和菓子屋さんです。
現社長の黒川光博氏は、なんと「第17代当主」なのです。
そんな超老舗のとらやであっても、守るべき伝統とこだわりはしっかりと守り引き継ぎながら、既成概念に囚われない感性を合わせ持つことに感銘を受けます。
ワンパターンなDMを繰り返す会社は見習うべき
あいかわらずワンパターンな「ゴミ箱へ直行」のDMを盛んに送ってくる様々な会社が絶えません。
そんな会社の責任者には、ぜひ超老舗の爪の垢を煎じて飲ませてあげたい・・・