★恥さらし事典★ ー 知らなかったモノレールシステム ー日本で最も古い”上野動物園のモノレール”が運行休止となりました。レールからぶら下がる「懸垂式」にふと興味を持って調べてみたら、全く知らなかった様々な方式に少し興奮。(文中敬称略)
さよなら上野動物園のモノレール
2019年11月1日、上野動物園のモノレールが老朽化のため運行休止となりました。
幼少時から慣れ親しみ、自分の子供ができたら一緒に乗り・・・乗車した回数そのものは数えるほどしかないものの、園内を移動中ににふと見上げたときに目に入るあの姿が無くなるなんて、とても寂しいのです。
東京 上野動物園の園内を走る日本で最も古いモノレールが老朽化のため、11月1日に休止されることになり、31日、多くの人に惜しまれながら休止前最後の運行が行われました。https://t.co/dR1sBVNPhr#nhk_news pic.twitter.com/r8YhiN3TFG
— NHKニュース (@nhk_news) October 31, 2019
【映像でみる「日本最古のモノレール」】
約62年間上野動物園を走り続けてきたモノレールが車両の老朽化のため11月から運行休止し、存続させるかどうかが検討されています。
NHKアーカイブスにある開業直前の試運転の様子を記録した貴重な動画はこちら⇒https://t.co/2dQDbB2aNr— NHK生活・防災 (@nhk_seikatsu) October 30, 2019
上野動物園モノレールの正式名称は「上野懸垂線」
ニュースを見る中で、これまで単純に「上野動物園のモノレール」と呼んでいた路線の正式名称が「東京都交通局上野懸垂線」だということを知りました。
そして「レールにぶら下がった」独特の方式が「懸垂式(けんすいしき)」という事実も知ると、1つのある疑問が湧いてきました。
「レールの上を走っているモノレールの方式は何と呼ぶのだろう?」
意外と種類が多かったモノレールのシステム
一般社団法人日本モノレール協会のウェブサイトでは、モノレールの方式を2つの種類に分けて説明しています。
▼モノレールの種類
跨座型(こざがた) | 車体の重心が走行軌道の上にあるもので、1本の走行軌道に車両がまたがって走行する方式 |
懸垂型(けんすいがた) | 車体の重心が走行軌道の下にあるもので、走行軌道を走行する台車から車体が垂下されている方式 |
凄い情報量の”モノレール専門サイト”を発見
モノレールの種類の2つの違いは理解できます。ただし「跨座型」と見慣れない言葉に「跨座(こざ)って何だろう?」と更に調べていたところ、興味深いウェブサイトに辿り着きました。
その名も「モノレール ジャパン ウェブ サイト」で、モノレールに関する様々な詳しい情報が掲載されています。
実は2種類では収まりきらないモノレールの方式
モノレール・ジャパン・ウェブサイトでは、「跨座型」と「懸垂式」の中にも数種類の異なるシステムが存在することを教えてくれます。
参考に「モノレールとは?」の目次を一部抜粋してみましょう。その情報の細かさがよく分かると思います。
モノレールの原点”アルウェーグ(ALWEG)式”と”日本跨座式”
現在の主流から注目するべきモノレールシステムを2つをピックアップしてみます。
アルウェーグ”Alweg”式(モノレールの原点)
スウェーデンの学者 アクセル・ヴェナー=グレン / Axel Lennart Wenner-Gren が、第二次世界大戦後に開発したモノレールがアルウェーグ式です。
彼の頭文字 Axel Lennart Wenner-Gren からALWEG式と呼ばれています。
▼Alweg式モノレールのテスト走行(YouTubeサイトでのみ視聴可能)
浜松町駅と羽田空港を結ぶ「東京モノレール」がAlweg式を採用しています。
下の台車の写真を見ると分かるように中央に大きなタイヤがあります。このため車内に大きくタイヤハウスが張り出すという欠点を持ちます。
PekePON – 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0, リンクによる
日本跨座式(室内の床をフラットに)
Alweg式を日本で改良したのが「日本跨座式」で、アルヴェーグ式よりも床面高さを高くすることで、室内の床を平面にしています。
▼日本跨座式の多摩モノレール
いままで、何も考えずにモノレールに乗車していました。システムの違いや特徴を注意深く観察すると面白そうです。
そんな気づきの機会を与えてくれた上野動物園モノレールに改めて、
ありがとうヽ(^。^)ノ