銀行のOB/OG会が送ってくる「会報」に掲載されている多量の”随筆文”に対して「諸経費の高騰により投稿の文字数を半分に制限する」と告知が・・・冊子は希望者のみに送るとかウェブ化を推進とか、打つ手はあるだろうにと思うのです。(文中敬称略)
みずほ銀行のOB/OG会
3つの銀行が合併して誕生したみずほ銀行には「瑞朋会」というOB・OG会(以下は便宜的に「OB会」とする)があります。
私のように40才の手前で銀行を飛び出した者でも、希望者は退職時に加入できる会です。
会員になると「各種保険を団体契約扱いの格安で契約継続できる特典」があることから、私も入会金を払って入会しました。
合併前の銀行にも各々のOB会が存在した
ところで、みずほ合併前の3つの銀行には、それぞれのOB会がありました
- 富士銀行:松蔭会
- 第一勧銀:心友会
- 日本興銀:興流会
さて、旧銀行のOB会は合併後にどうなったのでしょうか?
瑞朋会の部会として存続する旧銀行別のOB会
実は、名称を「部会」と変えて(例:「瑞朋会部会 松蔭会」)そのまま存在しています。
みずほ「瑞朋会」に入会すると、自動的に出身銀行の部会に割り振られる仕組みです。
この部会を強く意識する機会は、瑞朋会から年に数回送られてくる「新会員のリスト」です。
下の写真のとおり、カッコ書きで各自の「部会」が記載されています。
松蔭会から年1回送られてくる「會報」
富士銀行OB会の「松蔭会」からは、年に1度「會報」が送られてきます。A5サイズで160ページほどの冊子です。
「會報」には、懇親会のレポートや訃報(10ページ以上に及ぶ)が掲載されている他、メインのコンテンツがあります。
気合の入った随筆の数々
会報のメインコンテンツは、会員が投稿した「随筆」です。
冊子に掲載されている随筆の数は100本を超えます。
2~3ページに及ぶ長文があったり、ページ半分で終わる短文があったり・・・「古き良き時代の」銀行をリタイヤして余生を過ごす方々の様々な文章が詰め込まれています。
あ、でも私はほとんど読みませんよ。100人を超える、何ら接点もない誰だか知らない方々の書いた「雑記」を読むほど暇ではありません。
目次をざっと眺めて、知っている名前があったら、ちょっと見てみる程度です。
ちゃんと読んでいる方は何人いるのだろう?
会報の随筆をほとんど読んでいない人は、私だけではない気がします。
特にウェブサイトに慣れてしまった世代にとっては、とにかく「冊子に目一杯ぶち込む」このスタイルは馴染みません。
想像して下さい。1つのウェブサイトに、誰だか知らない人が書いた「雑記」が100個、何ら脈絡もなく、ジャンル分けもされなく並んでいたら・・・読みますか?
検索可能なウェブサイトを作ればよいのに
過去の記事も含めて、人の名前や所属歴で投稿(随筆)を検索できるようになったら、便利だし読む気が起こると思うのですよ。
過去からの投稿を連続して読めば、筆者に対して深い関心を持てるようになります。
それに、投稿の数々を埋もれされてしまうのは非常にもったいないです。
昭和の激動の時代から、日本経済を支えてきた銀行員の方々の目線で語る様々な体験談や論評・紀行文は、貴重な文献となる可能性もあるのです。
ウェブで多くの人の目に触れるようにするとともに、永久保存したら良いと考えます。
費用問題を解決せずに衰退していくのか?
実は2019年発行の会報には悲しいお知らせが掲載されています。
「諸費用の高騰により随筆の枚数を削減(4,000字→2,000字)する」という告知です。
言われてみれば、銀行のOB会には年会費というものがありません。最初の入会金以外には何も支払いをしたことがないのです。
活動資源はどこにあるのか・・・銀行側がある程度は負担しているのかな?
いずれにせよ、コストの増加を補うために「年会費を改定」するとか、かんたんに収入をアップできる構造にはなさそうです。
打つべき手はたくさんあるのに
簡単に収入を増やすことができないにしても、いきなり「文字数の半減」規制です。長文の随筆を書くことを楽しみにしているご老人方にとっては、かなり酷な仕打ちでしょう。
しかし、私みたいに、送られきた会報を(ほとんど目を通さないで)捨ててしまう会員は相当数いるはずです。
会報の印刷は、アンケートを取って希望者だけに送付するようにすれば、コストを大幅に削減できると思います。
前述したように、ウェブ化を進めれば、コスト面の問題も解決できます。
老人クラブ化も良いけど・・・
でもウェブ化なんて意見は、恐らく「OB会のコアなメンバーは70~80歳くらいのご高齢の方々だからウェブ化はそぐわない」といった声で一蹴されてしまうのでしょうね。
全て一気にウェブへ移行しなくても良いのであって、希望者に絞って紙の冊子も併用しつつ導入していけば良いのです。
このままだと若者はどんどんOB会から離れていって「やがて誰もいなくなった・・・」という状況になってしまうのではないかと危惧します。
別に私は困りませんが・。。ヽ(´o`;