毎年恒例の子どもの「将来なりたい職業」アンケートを他社と比較してみた。子どもが「将来就きたい職業」アンケート最新結果が公表されました。「YouTuber」が初ランクイン。男「スポーツ選手」女「お菓子屋・パン屋」は不動の1位。他社アンケートの結果と比較検証してみました。
クラレアンケート2018年版、「ユーチューバー」?
昨日(2018年4月4日)プレスリリースされた”2018年版 新小学1年生の「将来就きたい職業」親の「就かせたい職業」”・・・男の子の将来の夢に「ユーチューバー」が初めて20位以内にランクインしたという内容がニュースでも取り上げられていました。また男女ともに「医師」が過去最高の比率(男の子4.5%、女の子4.6%)となりました。
将来の夢1位は
- 男の子「スポーツ選手」
- 女の子「ケーキ屋・パン屋」
いずれも調査を開始した1999年から20年連続1位です。スポーツ選手の内訳1位は、サッカー選手が55%で2位の野球選手の24%を大きく引き離しています。
発表している会社は、化学メーカーの「クラレ」。人工皮革クラリーノ製のランドセルの購入者を対象にはがきとインターネットでアンケートをおこなっているとのこと。
[サンプル] 有効回答(2017年12月31日時点)を抽出し、回答内容を集計。
⇒子ども4,000名(男女各2,000名)、その親4,000名
過去のデータも閲覧できる
過去20年間のバックナンバーはこちらで確認できます ↓
こどもの夢だけでなく、親の立場で「こどもに就かせたい職業」のデータもあり、興味深いです。ちなみに最新データはこんな感じ。やはり「公務員」は強いですね。
【男の子の親】
1位「公務員」、2位「医師」、3位「スポーツ選手」
「公務員」人気が続く/「スポーツ選手」は過去最低の比率に【女の子の親】
1位「看護師」、2位「公務員」、3位「薬剤師」
医療系への関心がさらに高まる/「保育士」は20年前から半減
職業柄、何でも疑ってかかってしまう私は「アンケート結果を本当にちゃんと反映しているのかな?」と思ってしまうのでした。
そこで、他のアンケート事例を調べてみました。
他社のアンケート調査事例
ベネッセ(教育サービス)
●調査方法
郵送およびインターネットによる自記式質問紙調査
※回答者がいずれかの方法を選択●調査時期
2015年7~8月●調査対象
全国の小学4年生から高校3年生の子ども11,982名、小学1年生から高校3年生の保護者16,776名
※このプロジェクトの「調査モニター」(21,569組の親子)全員に調査票を配布。
クラレよりサンプル数が多い(範囲は違うが3~4倍)調査ですが、男女とも1位がほぼ同じ結果となっています。クラレのアンケート結果では分かりませんでしたが、「就きたい仕事がない」と答えた子どもが3~4割います。
小学4〜6年生のランキングを見ると、男子は「サッカー選手」、「野球選手」、女子は「ケーキ屋・パティシエ」「保育士・幼稚園の先生」が上位となっています
ベネッセ教育情報サイト より引用
アデコ(人材サービス)
(1)【日本】
・調査対象 日本全国の6歳~15歳の男女
・サンプル数 1,000人(男女各500人)
・実施方法 インターネット調査
・実施時期 2015年12月
アデコのサンプル数はクラレの4分の1ほどで心許ありませんが、その結果は、
- 男子 1位 会社員 / 2位 サッカー選手
- 女子 1位 パティシエ / 2位 先生
あいかわらず、女子のパティシエ人気は根強いです。
結論
他社の結果を見る限り、毎年発表しているクラレのアンケート結果は、恣意的に操作している可能性は低いです。