トランプ大統領の来日で話題になった「エアフォースワン」。私は羽田空港の駐機場で遭遇したことがあります。実は、一般的なこの呼び方には大きな誤解があるのでした。(文中敬称略)
アメリカ大統領の来日時には「エアフォースワン」が騒がれる
アメリカ合衆国の大統領が来日する際には必ず話題となり、撮影した写真や動画がネット上に溢れかえる大統領専用機。通常は「エアフォースワン」と呼ばれます。
トランプ大統領が間もなく来日します。もちろん、「エアフォースワン」✈️に乗ってやって来ます。エアフォースワンについて詳しくは⏬@POTUS’s visit to Japan is approaching. Of course he’ll be traveling here on Air Force One✈️ #POTUSinJapan https://t.co/W08ispeBAy
— アメリカ大使館 (@usembassytokyo) 2019年5月25日
下のリンク先記事にはオバマ大統領が乗った機内の様子が写真付きで紹介されています。
大統領専用機は予備機とともに2機で飛んでくる
私はアメリカ大統領専用機と至近距離で遭遇したことがあります。
2014年4月のオバマ大統領が来日した日の夜、たまたま私は小松空港から羽田空港へのフライト便に乗っていました。
羽田空港に着陸するとボーディングブリッジは使われず、ターミナルビルまではバスで移動となりました。
バスでの移動中、乗客が「お~! エアフォースワンだ!」と騒ぎ始めました。私たちが乗ったバスは、(機体に「UNITED STATES OF AMERICA」と書かれた)アメリカ大統領専用機の数十メートルの脇を通行したのです。
「へー。2機で来ているんだー」
大統領専用機は予備機を含めて2機で移動していることも初めて知りました。
エアフォースワンは飛行機の名称ではなく「コールサイン」
前項ではあえて「大統領専用機」と表現しています。なぜかと言うと、実は「エアフォースワン」というのは飛行機の名称ではなく「コールサイン」なのです。
(コールサイン=無線局を識別するための呼出符号)
大統領が搭乗した空軍機のコールサインが「エアフォースワン」です。
よって副大統領が搭乗した空軍機は「エアファースツー」です。
更に言うと大統領が「空軍機」以外に乗った場合には、
- 海兵隊機→「マリーンワン」
- 陸軍機→「アーミーワン」
- 海軍機→「ネイビーワン」
といったコールサインとなるわけです(笑)
あまり知られていないが、1機ではなく2機の、ほぼ同じボーイングが大統領専用機として使われている。
通常、2機はテールナンバーを使って「28000」「29000」と呼ばれるが、大統領が搭乗すると「エアフォースワン」と呼ばれる。実は大統領専用機は1959年までこのコールサインを使っていなかった。