新幹線を使って転勤先へ赴く人を「駅のホームでエールと万歳三唱によって見送る」銀行の儀式がありました。何気なく調べてみたら、東海道新幹線の発車ベルが鳴る時間には「9秒間」という明確なルールがあって少し驚きました。(文中敬称略)
万歳三唱して新幹線での旅立ちを見送る転勤の儀式
銀行の異動で「新幹線を使って新任地へ向かう」ときには、駅のホームに集まった集団が「エール→万歳三唱」して見送る儀式を行うのが一般的でした。
銀行の転勤の際に新幹線で旅立つとき、駅のホームで見送る人たちが「万歳三唱」するのが恒例。
発車合図のベルの長さを推測し「エールを終えると同時に車両のドアが閉まる」絶妙のタイミングで掛け声をかける👉これ若手の重要な任務。
見送られる側はチョー恥ずかしい。乗客にニヤニヤ見られるし。
— ヨシオクノ🌤️奥野良孝 (@YoshitakaOkuno) February 7, 2019
見送りのエールは2つのパターンがあったのかな?
・・・と書いてみて、実は「エール」から「万歳三唱」への流れが、すでにうろ覚えになっていることに気が付きました。
もしかすると2つのパターンがあったのかもしれません。
【パターン1】
(若手)「奥野さんの~■■支店における~ご健闘を祈念しまして~」
(若手)「フレ~、フレ~、オ・ク・ノ、それ!」
(全員)「フレ! フレ! オクノ!! フレ! フレ! オクノ!!」
【パターン2】
(若手)「奥野さんの~■■支店における~ご健闘を祈念しまして~」
(全員)「バンザーイ! バンザーイ! バンザーイ!!」
見送られる側はひたすら恥ずかしい
見送られる人は、新幹線のドアの前に立ち、エールとバンザイをじっと聞いています。この瞬間はジーンときて涙うるうるすることもあります。
しかしドアが閉まって新幹線が駅を発った後に、自分の席に移動する時に気が付きます。車内の乗客が私のことをニヤニヤしながら見ているのです。
隣の座席になった人から「転勤ですか?(笑)」と冷やかされることもありました。
東海道新幹線の発車ベルがなる時間は9秒間!?
先日、新幹線の発車ベルに関する面白い記事を見つけました。
東海道新幹線の発車ベルを鳴らす時間は「9秒間」と明確に決められているという記事です。
記事によると、他の新幹線路線や在来線の発車ベルの時間は明確にルール化されていない(状況に応じて変えたりもする)ものの、「東海道新幹線」は、発車ベルを鳴らす時間を「9秒間」と決めているということです。
東海道新幹線の駅で鳴らされる発車ベルの時間は、9秒間と決まっている。
10秒以上鳴らしていると「駆け込み乗車」を誘発し、短すぎると「乗るべき乗客の乗り遅れ」が増えることが、実験で確かめられたからだ。
今では東海道新幹線の全駅で採用している。
THE PAGE 2018/2/26 より引用
発車ベルが駆け込み乗車による事故を誘発する!?
発車ベルを鳴らす時間を定める前は「駆け込み乗車」によるトラブルや事故が絶えなかったようです。
~ベルが鳴り出すとあきらめるよりも「間に合うのでは」と反応する~という説明は、確かに自分も心当たりがあります・・・
一方、発車の際に鳴らされる駅のベル音や案内放送が駆け込み乗車を誘発する原因になっていることが以前から指摘されていた。
ベルが鳴り出すと、あきらめるよりも、「間に合うのでは」と駆け足になったり、他の駆け出す乗客に引きずられて駆け込もうとする心理が働くからだ。
THE PAGE 2018/2/26 より引用
9秒間ルールで2割も事故が減少した
東京駅でベル音の鳴る時間を変えてテストを重ねた結果、最適な時間として「9秒間」と決められました。
9秒間に設定した後の事故件数を比較すると、次のとおり3年後には2割の削減効果があったとのこと。
- 2003年:516件
- 2006年:401件
そこで、JR東海が、2000年代に東京駅でベル音の鳴る時間を変えてテストを重ねた結果、9秒間に設定すると、03年度には516件もあった事故が、06年度には401件に2割も減少したのである。
9秒が分岐点だとすると、いったん諦めた乗客でも、警報音が10秒以上続くと、かえって刺激され、挑戦意欲が高まるということなのだろう。
THE PAGE 2018/2/26 より引用
実際に映像のベルを測ってみたら「9秒間」だった
この記事を読むまでは、新幹線の発車ベルが鳴っている時間など気にしたことがありません。
そこでYouTubeにアップロードされている実際の発車の様子を撮影した動画をチェックしてみました。
【のぞみチャイム】東海道新幹線 東京駅 発車メロディー&乗降終了合図まとめ
ほーほー(笑)
きちんと9秒間をキープしていますね。
発車ベルが鳴り終わってからドアが閉まるまで時間がある
しかし、発車ベルが鳴り終わってから実際にドアが閉まるまでは、実は10秒以上の間隔があることが分かります。
エールを切る若手社員は、この時間不定の「間」を推測してアクションを起こす必要あるのです。
意外と難しいのですよヽ(´o`;