横浜にあまり馴染みのない県外の人間にとっては、横浜市営地下鉄の「ブルーライン」と「グリーンライン」の区別がつきません。両方が停まる「センター北・南駅」がなぜ「センター」という名称なのか? も、気になったので調べてみました。
横浜市営地下鉄のブルーラインとグリーンラインが停まる「センター北駅」と「センター南駅」
下のツイートの冒頭で横浜市営地下鉄「センター北駅」を「ブルーライン」と説明しています。たまたま「あざみ野駅」からブルーラインに乗って行ったため「ブルーライン」と書いてしまいました。
ブルーライン「 #センター北 」駅。駅前には観覧車のあるモザイク。少し歩くと巨大な #ノースポート・モール 。ここの #OWNDAYS は買収当初、赤字を垂れ流し、かつ巨額のペナルティ条項で撤退もできない、お荷物店舗だった。耐えながらスタッフの努力で増収を続け、区画リロケを勝ち取った。 #メガネ pic.twitter.com/XkxIB6DTio
— ヨシオクノ🌤️奥野良孝 (@YoshitakaOkuno) August 15, 2018
しかし、ノースポート・モールから帰るときに、センター北駅の構内に入ったところ、「グリーンライン」の乗り場案内の掲示が目に入りました。
「あっ、このセンター北駅は、ブルーとグリーン2つの路線が停まるのだ」と知り、改めて地下鉄の路線図を確認して違いを知ったのです。
横浜市営地下鉄の路線図:ブルーラインとグリーンラインの違い
- ブルーライン:長い距離を、南北に走っているメインの路線
- グリーンライン:10駅と短い、東西に走っている路線
ブルーラインとグリーンラインの2つの路線が交わる駅は2つのみ。
「センター北」と「センター南」の2駅だけです。
センター北駅の『センター』は港北ニュータウンの「タウンセンター地区」に由来する
「センター北」駅の『センター』は何を意味するのだろうか? と疑問がわきました。調べてみたところ、この駅がある場所が「タウンセンター地区」と呼ばれる区域であり、その地域名の『センター』に由来するとのこと。
副駅名はモザイクモール港北前。港北ニュータウンの北部に位置する。地元利用者の間では、「セン北(せんきた)」の愛称で親しまれている。
当駅周辺地区(港北NTセンター)は、横浜市における主要な生活拠点(旧:副都心)に指定されている
・・・(中略)・・・
港北ニュータウンのタウンセンター地区(「中央地区」とは異なる)の第1地区側(北側)に立地することに由来する。
センター北駅 – Wikipedia より引用
港北ニュータウンは「横浜市六大事業」のひとつ。タウンセンター地区は主要な生活拠点(旧:副都心)
港北ニュータウン事業は、1965年に横浜市から発表された大規模な都市計画である「横浜市六大事業」から始まりました。
横浜市六大事業
横浜市六大事業は「太平洋戦争により荒廃した横浜市の中心部の再生と活性化」を目的に始まった大規模な都市計画です。
1.都心部強化(みなとみらい21造成)
2.金沢地先埋立事業(中心市街地の工場の移転先と勤務する住宅の確保)
3.港北ニュータウン(スプロール現象防止のため、行政自らニュータウンを建設)
4.高速道路(首都高速道路、保土ヶ谷バイパス、南横浜バイパス)
5.高速鉄道(地下鉄の整備)
6.ベイブリッジ横浜市六大事業 Wikipedia より引用
スプロール現象とは、都心部から郊外へ無秩序およぼ無計画に開発が拡散し、居住環境が整わないまま虫食い状態で宅地が進んでいくこと。
港北ニュータウンの位置(市の中心部から北北西約12km、都心から南西25km)
都筑区内の丘陵地に広がる港北ニュータウンは、約2,530haの区域において次の基本理念に基づいて開発が行われています。
- 乱開発の防止
- 都市農業の確立
- 住民参加のまちづくり
- 多機能複合的なまちづくり
「主要な生活拠点(旧:副都心)」タウンセンター地区
下図「港北ニュータウン区域図」で赤く塗られた区域は「タウンセンター地区」とされ、主要な生活拠点(旧:副都心)に指定されています。
主要な生活拠点(旧:副都心)
- 鶴見
- 港北ニュータウンセンター
- 二俣川・鶴ヶ峰
- 戸塚
- 上大岡
横浜市都市整備局ウェブサイトによる「タウンセンター地区」の説明は次のとおり。
タウンセンターの概要
概要
港北ニュータウンと都筑区の中心であるタウンセンター(約72.8ヘクタール)は、横浜市北部および首都圏も視野に入れた広域拠点として整備を進めています。道路、公園等の基盤施設の整備が終了し、近年では副都心にふさわしい大規模な商業施設や、業務・文化施設等の集積が進んでいます。商業施設
代表的な商業施設としては、センター北地区に、複合商業ビル「ショッピングタウンあいたい」、「モザイクモール港北」、「ノースポートモール」が立地しています。また、センター南地区には、「港北東急ショッピングセンター」が立地し、中央地区では「港北みなも」が平成19年にオープンするなど、大規模商業施設の立地が続いています。(旧)横浜市都市整備局ウェブサイト より引用