役所から届いた冊子にパラパラと目を通していたら、ふと目に留まった「光化学スモッグにご注意を」という記事。子供の頃には、夏場になると毎日のように耳にしていた「光化学スモッグ警報」が懐かしいと思って調べてみたら、日本での初報告は1970年に東京都杉並で起きた事件とのこと。（文中敬称略）
懐かしい？「光化学スモッグ」の注意喚起
ポストに入ってくるお役所の広報誌を見ていたら「光化学スモッグにご注意を」という記事がありました。
今なお「光化学スモッグ」とかあるんですねー。あまり意識していませんでした。
私が小学生の頃は「光化学スモッグ警報が出ています」という注意放送がしょっちゅう街なかに流れていました。
「コウカガクスモッグ」という怪しい響きとともに「校庭にはなるべく出ないほうが良い」とかいう注意にビビっていた思い出があります。
光化学スモッグとは「光化学オキシダント」を主とする大気汚染
光化学スモッグとは何なのか？ 東京都の情報ページにある図が一目瞭然で分かりやすいです。
自動車の排気ガスも一因となるため、前述の広報誌では「アイドリング・ストップ」の徹底も呼びかけていました。
光化学スモッグは大気汚染の一種
Wikipediaによる説明を簡単に書くと「光化学スモッグ」とは、健康に影響を及ぼすことがある大気汚染の一種。
- 光化学オキシダント（オゾンやアルデヒドなどからなる気体成分）を主成分とするスモッグ
- 排気ガスなどに含まれる成分が日光の紫外線に光化学反応を起こしてオゾンなどを発生する
- 夏の日の昼間に多く、特に日差しが強くて風の弱い日に発生しやすい
光化学スモッグ（こうかがくスモッグ）とは、オゾンやアルデヒドなどからなる気体成分の光化学オキシダントと、硝酸塩や硫酸塩などからなる固体成分の微粒子が混合して、周囲の見通し（視程）が低下した状態をいう。光化学オキシダントを主成分とするスモッグ。健康に影響を及ぼすことがある大気汚染の一種。
工場や自動車の排気ガスなどに含まれる窒素酸化物や炭化水素（揮発性有機化合物）が、日光に含まれる紫外線により光化学反応を起こして変質しオゾンなどが発生する。夏の暑い日の昼間に多く、特に日差しが強く風の弱い日に発生しやすい。Wikipediaｰ光化学スモッグ より引用
光化学スモッグの症状と処置
光化学スモッグ による人体への影響は、目やのどへの刺激によるもの。例をあげれば、次のような症状。
- 目がチカチカする
- 涙が出る
- のどが痛い
光化学スモッグの注意報や警報が出された時の対策は、有害物質を吸わないように屋内にいること。
- 窓やカーテンを閉めて外出を控える
- 運動を行っている場合には中止して屋内に入る
運動を中止して屋内へ入り、窓やカ－テンを閉めましょう。そして涼しい通風（うちわであおぐなど）のある場所で安静を保ちましょう。
（1） 眼症状
a 水道水で眼を洗いましょう。
b 20から30分で症状が軽快せず、眼痛などが持続する場合は眼科を受診しましょう。
c 点眼薬をつけるときは、水道水で眼を洗った後、あらかじめ眼科医の指示を受けた点眼薬を使用しましょう。
（2） 咽頭症状
a 水道水でうがいをしましょう。
眼を洗っても、うがいをしても様子が変わらないときや、息苦しさを感じたり、胸が苦しくなったときは、医師の診察を受けましょう。
日本の「光化学スモッグ」初報告は1970年
また、同じWikipediaの説明で初めて知ったことは「日本で光化学スモッグによる被害が初めて明らかになったのは1970年の東京立正中学校・高等学校の事例とされている」という歴史。
1970年7月18日、環七通りの近くにある東京立正中学校・高等学校の生徒43名が、グランドで体育の授業中に目に対する刺激・のどの痛みなどを訴える被害を訴えた。後の東京都の調査によって光化学オキシダントによるものということが判明して以来、公に注目されるようになった。
Wikipediaｰ光化学スモッグ より引用
1970年といえば、私が3歳のときです。「光化学スモッグ注意報」の発生件数のピークは1973年ということなので、私が小学生の時の「頻繁に注意報を聞いていた」という思い出は辻褄が合うのでした。
ちなみに「東京立正中学校・高等学校」というのは、東京23区の西端に位置する杉並区にあります。
大気汚染の監視システム「そらまめ君」
もう街なかで「光化学スモッグ注意報」を耳にすることはありません（私が気が付いていないだけかもしれませんが･･･）。
一方ではインターネットに情報ページがあって、リアルタイムに情報を見ることが出来るようになっていました。
そらまめ君～環境省大気汚染物質広域監視システム
【参考】
