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OWNDAYSへ出資する「Lキャタルトン・アジア」とLVMHの関係

2018年11月8日にプレスリリースされたOWNDAYSの増資記事。引受先として紹介された”Lキャタルトン・アジア”については未知の人が多いと思います。簡単に概略を説明します。(文中敬称略)

破天荒フェニックスの”その後”:ファンドによる増資

ビジネス小説『破天荒フェニックス』オンデーズ再生物語のモデルとなったOWNDAYSは、2018年11月8日に重大発表をプレスリリースしました。

日経新聞には「LVMH系投資会社などから出資」という見出しの記事も登場。

 

 

OWNDAYSが投資会社2社から出資を受け入れる記事。対象となる2社はこちらです。

「三井物産企業投資」は三井物産株式会社の100%子会社です。ホームページを確認するまでもなく企業の概要は想像できます。

一方の「Lキャタルトン・アジア」について知っている人は(特に日本では)限られましょう。

”Lキャタルトン・アジア”にとっては、OWNDAYSが日本進出”第1号”となります。そのため”Lキャタルトン(L Catterton)”の認知度が低いのも無理はありません。

L CATTERTON ASIA

”Lキャタルトン・アジア”とは何か?

Lキャタルトン・アジアが誕生した経緯は当ブログの記事 LVMH”ファッションの法王”「ベルナール・アルノー」ブランド帝国 に書きました。復習しましょう。

 

Lキャタルトン(L Catterton)はアメリカの投資会社とフランスのLVMHグループの提携で誕生

Lキャタルトン(L Catterton)は、次の3社の提携によって誕生しました。

  • Catterton(キャタルトン)
  • LVMH(モエヘネシー・ルイ・ヴィトン)
  • Groupe Arnault (グループ・アルノー)

グループ・アルノーは、LVMH会長&CEO「ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)」の資産管理&投資会社

 

LVMH(モエヘネシー・ルイヴィトン)グループの投資会社”Lキャピタル”と”キャタルトン”が合併

2001年、LVMHがグループ・アルノーと連携してプライベート・エクイティ(PE=未上場企業株式)投資会社Lキャピタル(L Capital)を設立。そして2009年には、アジア地域にフォーカスした”Lキャピタル・アジア(L Capital Asia)”を設立しました。

キャタルトン(Catterton)は、アメリカを本拠地として1989年に設立された「コンシューマー(消費財)業界に特化した」PE投資会社。

2016年に、Lキャピタルキャタルトンが合併し”Lキャタルトン(L Catterton)”が誕生しました。同時にLキャピタル・アジアは”Lキャタルトン・アジア”となったのです。

 

Lキャタルトンの誕生を報じるプレス記事と公式ホームページ

合併により”Lキャタルトン”が誕生した当時の記事とグループとアジアの公式ホームページのリンクを張っておきます。

▼”Lキャタルトン”誕生の LVMH プレスリリース▼
▼”Lキャタルトン”誕生を報じるThe New York Times の記事▼
▼”Lキャタルトン”のホームページ▼
▼”Lキャタルトン・アジア”のホームページ▼

Lキャタルトンのファンドの性格は「成長企業・成長が見込まれる企業に投資する」”グロースファンド”に位置づけられます。

ちなみに上記の”Lキャタルトン・アジア”のホームページに(投資先例として)真っ先に登場する「GENTLE MONSTER」は韓国発で人気沸騰中のサングラスショップです。

2017年、Lキャタルトン・アジアは日本進出を宣言した

下のツイートのリンク記事は、2017年4月にLキャタルトン・アジアの代表ラビ・タクラン(Ravi Thakran)氏が受けた来日インタビュー。

ラビ氏は、「日本はグッドブランドの宝庫」と、日本へ進出する魅力を語っています。

「我々は金儲け主義のプライヴェート・エクイティではありません。簡単にバイアウトしたりエグジットすることが目標ではないのです」と話し始めた。

「我々が投資するのは、特定の専門分野において卓越したクオリティやユニークネス、歴史、文化がありながらも、まだ世界的に見出されていない『グッドブランド』です。

こうしたブランドを発掘し、我々の経験値や知見を注入しながらよりよいブランディングを推進し、世界との橋渡し役を演じることが、我々の真の価値だと考えています」

WIRED:キーワードは「グッド&ローカル」──LVMHの投資会社L キャタルトン流、ブランド開発の方程式より引用
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