「マリンバ」と言ってもピンとこない人がまだまだ大勢います。私はそんな楽器のレッスンを13年間継続していました。なぜ続けていたのか? その経緯とともに具体的な演奏のスタイルや状況を解説します。(文中敬称略)
マリンバと私
13年間(レッスン週1回・練習は週5回以上)続けていると、どこまで演奏できるようになるのか?
当然ながら技術についてはプロの比ではありませんが、形だけ言えばマレット(=ばち)を4本持って、下の動画くらいの演奏ができるようになります。(あくまでも「当時は」できた。今は無理)
前半のゆったりした演奏から、後半は連打する「トレモロ演奏」へと演奏技法が変化しています。
“Transformation of Pachelbel’s Canon” by Nanae Mimura
マリンバを習い始めたきっかけは幼稚園
そもそもなぜ私がマリンバを習い始めたのか? たまたま通っていた幼稚園のホールを使ったマリンバ教室があったのです。
私が師事したのは柴田順子先生。
日本木琴協会会員
宮崎県出身、現在東京都府中市に在住、
国立音楽大学 器楽科打楽器科卒業、小森宗太郎に師事
現在、久留米神明幼稚園音楽教室講師並びにマリンバ指導。
府中市西原にて柴田音楽教室を開いている。
教え子に藤原隆文、斎藤美絵が活躍している。
府中青少年音楽祭その他フロアコンサート等でマリンバ演奏。
現代の子どもが「ヤマハ音楽教室」等に通うのと同じ感覚で「音楽教室」として、ただマリンバがメインだったのです。
中学生になってから、柴田先生にピアノも教わり始めましたが、もはや遅すぎました。しばらくしてピアノの習得はあきらめました。
同じ幼稚園に通っていた兄と弟もこのマリンバ教室に通っていました。
兄と弟は、小学生になってしばらくするとマリンバのお稽古はやめてしまいました。
高校生までマリンバの演奏を継続した
しかし、私はなぜかレッスンを継続しました。毎日の練習はサボりがちになりましたが、毎週土曜日夕方からのレッスンは欠かさず通っていました。
今思えば恐らく、演奏中は無心になれる、その状態が好きだったのです。絵画教室に通ったこともありましたが、1年で満足して辞めてしまいました。
「ビル・ゲイツやジェフ・ベゾスが無心になれる皿洗いを好む」という話を読んだことがありますが、似たような感覚だと思います。
そして、大学受験が目前に迫った高校2年の時にレッスンにピリオドを打ち、自宅のマリンバを畳んで片付けてしまったのでした。
高校ではブラスバンド部にも参加
高校時代は基本的に柔道部でしたが、吹奏楽部の演奏会に助っ人で参加してマリンバを演奏することもありました。
その流れで「チューバ奏者がいないから吹いてくれないか?」と要請されて、短い間でしたが、チューバの練習をしていたこともあります。
しかし、毎回かなり可愛い女子の先輩がOne-to-Oneで指導してくれるため、気恥ずかしさに耐えられなくなった私はしばらくすると「柔道に集中する」として辞退してしまいました。情けないやつっ。
Georges Bizet – CARMEN – SUITE, performed by Roland Härdtner & Badische Philharmonie 2014
上の動画ではオーケストラをバックにカルメン幻想曲を演奏しています。私が高校の最後の演奏会で弾いた曲もカルメンでした(12:58あたりからほぼ同じ)。
不思議なもので、一番最後に演奏した曲というのは次の曲に上書されない限り体で覚えています。
まるでオーディオテープのようです。たぶん今でもサビの部分は勝手に腕が動くと思います。
マリンバの演奏
マリンバ演奏の特徴を簡単に書きます。
マレットの握り方
マレットを2本持つ場合の握り方は、ドラムスティックの持ち方と似ていて種類があります。
▼ドラムスティックの持ち方。基本の4つを覚えようを参考にしました
ジャーマン・グリップ | 手の甲が真上にくる |
フレンチ・グリップ | 親指が真上にくる |
アメリカン・グリップ | ジャーマンとフレンチの中間 |
私が教わった基本の持ち方は、アメリカン・グリップ(中間型)でした。上の2番目の動画の男性もアメリカン・グリップですね。
ただし下の動画の女の子はフレンチグリップ(親指が真上にくる型)になっています。教えるプロのスタイルによって異なるようです。
The Entertainer-Telidga Crockford
演奏中に譜面は見ない
3つの動画を見ると気づく人もいるかもしれませんが、マリンバは基本的に譜面を見ながらの演奏はしません。
楽譜を見ながら練習を重ねて、完全に体に覚え込ませます。
時によっては頭の中が真っ白になって(居眠りしているような感覚)気がついたら演奏し終わっていたということもあります。
ドラムをやりたい
マリンバは場所を取ります。電子化によりコンパクトになったピアノと違い、設置のハードルが高いです。また消音も難しい。
私の実家のまわりは当時は畑や林ばっかりだったので、窓を開けっぱなしで練習していても誰にも文句を言われませんでした。
時々、通りがかりの近所の人が聴き入って拍手をしてくれるくらい、のどかな空気でした。
ばちで叩く楽器は脳トレ、老化防止にも良いはずです。
マリンバが無理だから、マレットを振る技術を生かして「ばちを振る=和太鼓」か「スティックを振る=ドラム」どちらかやりたい。
ジャズが好きだからやっぱりドラムかな? 中年からの趣味でドラムをやりたい。
いや、やる!
55歳までには始める。宣言。
マリンバの特徴と魅力を詳しく解説する外部サイト
マリンバについて詳細な解説のある外部サイトをご紹介しておきます。