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エジソンが発明した映画上映装置”キネトスコープ”は立ったまま観る

エジソンが発明した初期の「映画鑑賞装置」は「キネトスコープ」と呼ばれ、立ったまま装置をのぞき込んで映画を観るスタイルでした。装置を並べた”キネトスコープ・パーラー”なるものが大流行となりましたが、やがて登場するスクリーン投影装填「シネマトグラフ」に取って代わられるのでした。(文中敬称略)

日本の12月1日「映画の日」はエジソンのキネトスコープ由来

料金1000円「映画の日」は12月1日のみ!毎月の割引サービスは別物 では「キネトスコープ」について触れました。

毎年12月1日を「映画の日」としたのは「日本における映画産業発祥」を記念したもの。

記念する「日本における映画産業発祥」とは、1896年(明治29年)11月25日~12月1日、「キネトスコープ」が日本で初めて神戸で上映されたことを指しています。

では、この聞き慣れない「キネトスコープ」とはいったい何なのでしょうか?

 

「キネトスコープ」とはエジソンが発明した映画の上映装置

キネトスコープ(Kinetoscope)は、1891年にトーマス・エジソンが発明した映画の上映装置です。

実物は下のツイート写真のとおり。映画をスクリーンに投射して観るものではなく、装置をのぞき込んで鑑賞します。

 

 

キネトスコープを利用して、映画は立ったまま鑑賞した

キネトスコープは、立ったまま上からのぞき込んで映画を鑑賞します。一人一台の装置です。

 

 

横の扉はフィルムの装填用であり、通常は閉じられています。

 

 

上ツイート写真では耳にイヤホンのようなものを装着しています。

しかし当時のキネトスコープの映画には音声は付いていなかったと何かの記事で読んだことがあります。(このチューブが何なのか、判明しましたら追記します)

 

キネトスコープの内部構造がわかるCG映像

下の動画ではキネトスコープをCGで再現しており、内部の構造がわかります。

Edison’s Kinetoscope. Museu del Cinema

1894年からアメリカで「キネトスコープ・パーラー」が大流行した

エジソンのキネトスコープは一人一台の装置のため、複数台を並べた「キネトスコープ・パーラー(Kinetoscope parlor)」が流行しました。

 

1893年にシカゴ万国博覧会に出展し、1894年4月14日にはニューヨークのブロードウェイ1155番地に世界初の映画館(キネトスコープ・パーラー)が設置された。

キネトスコープは世界的に大ヒットし、その後2年でアメリカのほとんどの街にキネトスコープ・パーラーが設置されることになった。

キネトスコープ – Wikipedia より引用

 

キネトスコープ・パーラーの様子

 

エジソンが発明した”撮影装置”の方は「キネトグラフ(Kinetograph)」という

エジソンが発明した映画の上映(鑑賞)装置は「キネトスコープ」でした。

一方でエジソンは映画を撮影する装置も発明しており、この撮影装置は「キネトグラフ(Kinetograph)」と呼ばれています。

 

エジソンのキネトグラフ

 

映画のスクリーン上映は、リュミエール兄弟のシネマトグラフによって実現する

装置1台に対し1人しか映画を鑑賞することができなかったエジソンの「キネトスコープ」に対し、1890年代後半に「シネマトグラフ(cinématographe)」が登場します。

このシネマトグラフはスクリーンに映画を投影する現在のスタイルであり、一度に多数の観客が映画を鑑賞できるようになりました。

シネマトグラフの概要については、リュミエール兄弟の「シネマトグラフ」が映画スクリーン上映の始まり に書きました。

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